
「虫で島が消滅する!」…どういうこと?って思いますよね。
東広島市の沖合い、瀬戸内海にある無人島・ホボロ島のこと。
地元住民の間では、「台風のたびに島が小さくなる」と言われていた。
実際、1725年に364mあった島の外周が、1825年には220mになったとの記録があるという。また、1928年の地形図によると、東西約120mの細長い島だったが、現在は東西約90mに。
陸地にしても、昭和20年代には連続する2つの小山(標高20m)に松の木もあっが、その後、小山は分離してしまい(写真上)、現在は小さい方の小山(岩塔)だけに(写真下)、しかも、満潮時には大半が水没し、高さ3mの岩塔がのぞくだけ。
こうなった原因が、ダンゴムシと同じ甲殻類で体長1センチほどの「ナナツバコツブムシ」によるものだというからビックリだ。「生物浸食作用」というらしい。
島の地質は、風化しやすい凝灰岩がむき出しの状態。無数のこの虫が、岩に多数の巣穴を開け、穴が開いてもろくなった岩が波の力で崩れ、急速に崩壊が進んでいる。
学者さんも、学術用語としての「生物侵食作用」は知っていたものの、紛れもなく生物侵食によるものだと考えるまでには、島のあちこちでハンマーを振るった後だったようだ。それだけ珍しいことなのだろう。
周囲の島では同じ現象は見られない。ナナツバコツブムシの生態は詳しく分かっていないが、ある教授は「ホボロ島の地質が巣穴を掘るのに適した軟らかさで、ナナツバコツブムシのえさが豊富にあるなどの条件も重なったのではないか」と推測している。
虫ってスゴイ!でも、感心ばかりしていられない。
このままでは、地元の方にとって慣れ親しんだ島が消滅する。景色も変わるわけだ。さぞ感慨深いものがあることでしょう。
また、島が無くなれば、ナナツバコツブムシも…絶滅?
近くには住める島が無い。しかも、この虫は飛べないみたいだし。
なにか、島もムシも生かす方法がないものだろうか?